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クレーンの概要

①クレーンとは

クレーンとは、下記の3つの条件を満たす機械装置の事を言います。
  1. 動力を用いて物を吊り上げる機械装置(人力によるものは含まない)
  2. 上記を水平方向に運搬することを目的とする機械装置(人力によるものも含みます)
  3. 吊り上げ荷重が0.5t以上の機械装置

つまり、簡単に説明すると『モーター等の動力で持ち上げ、それを水平方向に移動する機械』はクレーンとなります。動力を用いないで人力で物を吊り上げたり、あるいは動力で物のつり上げをおこなっても水平方向に運搬しない機械装置はクレーンではありません。なお、厳密には、移動式クレーンおよびデリックはクレーンには含まれないということになります。

②クレーンの種類と形式

クレーンは様々な環境下で、種々の形・大きさの物を運ぶため、大きく分けても下記の通りの種類と形式があります。選定にあたってはコストはもちろんのこと、目的や用途に応じた絞り込みが必要です。

なお、工場用クレーンとしては天井クレーンが最も広く使用されています。天井クレーンも構造上サスペンション式クレーン、トップランニング式シングルクレーン、トップランニング式ダブルクレーンに分けることができ、重量や用途によって最適な選択をする必要があります。

③クレーンの種類と形式

サスペンション式クレーン
サスペンション式クレーン
天井クレーンの一種。建屋の天井梁に走行レールを設置し、クレーン本体を懸垂させるタイプのクレーンです。
メリット
工場内スペースの有効活用

建屋スパンが有効に活用可能、レール-天井間のスペースが無くても設置可、自由なレール配置

本体設置工期が短い

走行・横行も通常モノレールI型鋼が使用可

比較的低コスト

2.8t~5.0t程度、単純構造

デメリット

大容量の荷重には不向き(10t未満程度まで)
高揚程を確保したい場合には不向き

トップランニング式シングルクレーン
トップランニング式シングルクレーン
天井クレーンの一種。建屋の柱に設置した走行レールの上に、クレーンを上架するタイプのクレーンです。
メリット
比較的低コスト

2.8~10t程度、
オーソドックスな形状

揚程が確保できる

(サスペンション式と比較した場合)

デメリット

大容量の荷重には不向き(20t程度まで)
長スパンには不向き(20m程度まで)
天井部に懐が必要

トップランニング式ダブルクレーン
トップランニング式ダブルクレーン
天井クレーンの一種。トップランニング式シングルクレーンのガーターが2あるタイプです。
メリット
大容量に最適

2.8~100t

高揚程を確保するのに最適で長いスパンに対応できる

~30m程度

メンテナンスが容易

歩道付が主流のため

デメリット

構造上、比較的コストが高い
法律上の規制(天井からの距離など)
天井部に懐が必要

門型(橋型)クレーン
門型(橋型)クレーン
天井クレーンの両端に脚を設けた橋のような構造をもち、床上のレールを走行するクレーンです。
メリット
屋外の設置に適する

干渉がなければ、屋内設置も可能

自由な設置が可能

高揚程、高容量(100tまで)
長スパン(30m)

デメリット

レール設置の為の基礎工事が必要

片門型(片脚式)クレーン
片門型(片脚式)クレーン

門型(橋型)クレーンの一方の脚が無いタイプのクレーンで、片脚側下部にはレール、上部は建屋等の柱のブラケット上にレールを設置するタイプのクレーン。通常天井走行クレーンの下に設置し、生産・作業工程に合わせ作業性を向上させることができ、比較的高容量に対応できる。ただし、建屋の改造またはレール設置のための新規の柱および基礎工事が必要になる。

ジブクレーン
ジブクレーン

重量物を持ち上げる為に突き出した斜めのジブ(腕)を、壁・柱に設置するタイプのクレーン。通常天井走行クレーンの下に設置し、生産・作業工程に合わせ作業性を上げることができる。構造上、高揚程・高容量には対応ができない。

ポストジブクレーン
ポストジブクレーン

重量物を持ち上げるために突き出したジブ(腕)を、ポスト(柱)に設置し、360度回転させることを可能にした自立型クレーン。他の機器に干渉しない所であればどこでも設置が可能だが、構造上基礎工事が必要で、高揚程・高容量には不向きである。

その他特殊なクレーン
アンローダ
アンローダ
ケーブルクレーン
ケーブルクレーン
テルハ
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